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食事は「運動の前と後」のどちらがベストなのか? – GIGAZINE

2020年12月27日 20時00分


これまでの研究により「朝食前の運動は脂肪を2倍も燃焼してくれる」ことが分かっている一方で、「パフォーマンスの向上には運動後にタンパク質などの栄養を補給することが欠かせない」との研究結果もあります。イギリスにあるアングリア・ラスキン大学で、健康・運動栄養学准教授を務めるジャスティン・ロバーツ氏が、運動の前と後に食事をするとどんな効果が得られるのかについて、それぞれのケースごとに解説しました。

Exercise nutrition: whether you should eat before or after a workout depends on your fitness goals
https://theconversation.com/exercise-nutrition-whether-you-should-eat-before-or-after-a-workout-depends-on-your-fitness-goals-150098

◆:食事後に運動をするケース
人が運動をすると、グリコーゲンという形で肝臓や筋肉に蓄えられた炭水化物がエネルギー源として使用されます。そのため、特に持久力が必要になる運動をする場合は、運動の3~4時間前に米・パスタ・シリアル・フルーツなど炭水化物が豊富な食べ物を食べるといいとのこと。


また、食べた時の血糖値の上昇度合を示すグリセミック指数(GI)が低いタイプの炭水化物を摂取すると、運動中の持久力が改善するとの研究結果もあります。ロバーツ氏によると、GIが低い炭水化物としてはオートミールや全粒粉のパンなどが挙げられるとのこと。

ただし、運動の直前に食事をすると消化不良の原因となるので、ロバーツ氏は「トレーニングの3時間前に、消化しやすくて炭水化物が豊富な食事をとると、パフォーマンスにいい影響を与えてトレーニングの質を向上させることができます」と述べました。

運動のパフォーマンスだけでなく、体作りを目的にしている場合も運動前の食事が役立ちます。プロテインを筋肉トレーニング前の被験者と筋肉トレーニング後の被験者に摂取させた2001年の研究では、運動前にプロテインを摂取した被験者の方が「筋タンパク質が合成されていることを示す反応が大きい」ことが確かめられました。このことからロバーツ氏は「筋肉をつけることを目的としている場合は、運動前にプロテインを摂取し、筋肉の回復に必要な必須アミノ酸を事前に供給しておくことで、早期の回復をサポートできる可能性があります」と結論付けています。

◆:運動後に食事をするケース
「運動の前に食事をするとパフォーマンスが向上する」という研究結果がある一方で、朝食前のような絶食状態でトレーニングを行うと効率的に脂肪が燃焼できるという研究も報告されています。


また、2004年に発表された別の研究では「トレーニング直後に炭水化物を摂取すると筋グリコーゲンがすみやかに補給されて週に何回もトレーニングできるようになる」ことも分かっているほか、寝る前にも少量のプロテインを摂取すると、筋肉の増強に役立つという研究結果もあります。

このことからロバーツ氏は「トレーニングのポイントは、いかにしてトレーニングから回復し体を作り替えられるかにかかっています。そして、『トレーニング後の筋肉の回復期にグリコーゲンやタンパク質を補給することが、筋肉の成長には重要だ』ということには確かな証拠があります」と述べました。

◆:まとめ
「結局、運動の前と後のどちらに食べるのがいいのか?」について、ロバーツ氏は「代謝を改善させる目的や個人のスタイルなど、絶食状態でトレーニングする特別な理由がない限り、『長時間の運動の前』や『運動中』に食事をすることには明確なメリットがあると考えられます。また、『運動後の食事』はトレーニングの合間の回復と筋肉の成長を図る上で重要です」と述べて、運動の前と後の食事にはそれぞれの利点があるとの見方を示しました。

事実、筋肉トレーニングを行う被験者にタンパク質・クレアチングルコースを含んだプロテインを摂取させた2006年の研究でも、トレーニングの「直前と直後の両方」に分けてプロテインを摂取した人の方が、同じプロテインを朝と晩に摂取した人より筋力が大きく向上していたという結果が得られています。

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